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   佐治晴夫氏

  •  アシターミナル ~星の王子さまと考える 目に見えない大切なもの~ 「 50分 」

    2014/08/24 に公開 中京テレビ 「アシターミナル」HPよりーーー

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 『THINK~星の王子さまと考える、目に見えない大切なもの』
 2013/05/31 に公開【テレビ番組】5/2(水)27:­17~中京テレビにて放送 「 50分 」

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佐藤 良‎さんFBより

①佐治晴夫氏は、1935年東京生まれの77歳(2015年現在79歳) 立教大学理学部物理学科卒、東京大学大学院物理学専攻。東京大学物性研究所、松下電器東京研究所、横浜国立大学、NASA客員研究員、玉川大学教授、県立宮城大学教授などを経て、2004年より鈴鹿短期大学学長。 量子力学的「無」からの宇宙創生の理論、ゆらぎ理論の第一人者。1/fゆらぎを“ゆらぎ扇風機”や家庭用ビデオの規格のVHSにおいて1979年(昭和54年)に3倍モード(EP)を開発し幅広い機種に搭載されるなど、家電製品に応用したことでも知られる。 米航空宇宙局(NASA)によるボイジャーのゴールデンレコードにバッハのプレリュードの収録を提案した。宇宙研究の成果を平和教育へのリベラルアーツであると位置付け、全国の学校への授業行脚などで知られる。JAXAの宇宙連詩編纂(へんさん)委員会委員長。Web春秋にて「14歳のための時間論」を連載。

②いきなりピアノの「ふるさと」とJAXAの月探査衛星「かぐや」の映像で講演は始まった。そのピアノは、佐治氏が弾いている。さらに音楽は、ボイジャーのゴールデンレコードのバッハのプレリュードに移っていく。35年前に太陽系外の知的生物を探すために打ち上げられたボイジャーは今地球から200億km(光でも11時間)の場所にいる。29万6000年後 シリウスに接近する。また「かぐら」は、3年前使命を終え月に激突して生涯を終えたが 最後に母なる地球を写した映像が流れる。

③この美しい惑星に我々は住んでいる。それに宇宙に出ないと気づかない。同様に人は、自分の顔は、一生自分の目で見られない。人は、自分のことが一番分かっていないことに気づくことが大切である。

④地球を1mの球とすると空気の層は、1mm 海は0.5mm そこに生物は暮らしている。この絶妙なバランスで生物は進化した。更に10枚の約4mmの皮がどろどろに溶けたマントルの上に浮かんで移動している。この地殻変動(地震)で日本列島ができている。地球の構造上 地震は必要悪である。

⑤「災害は忘れられたころにやってくる」(寺田寅彦) 869年の貞観地震があり仙台市内の多賀城に30mの津波の証拠があることを東北大学が見つけた。当時バブル絶頂でそれを発表されたら地価が下がると圧力をかけられ 予算カットされて葬られた。今回の地震は、想定外ではない。このように科学技術には、想定外はない。但し人間は、ミスをするので想定外はある。

⑥人間は、自然を征服してきた。これの対極の完全保護は、人類の存在を否定することになる。だから征服と完全保護の中庸が大切である。中庸は、征服と完全保護を足して2で割る平均ではない。両方WIN-WINとなる着地点があると信じて話し合って決めることである。原発反対と推進 両極端で戦ってはダメである。話し合いでWIN-WINな着地点を見つける中庸が本質である。戦いからは何も生まれない。これは過去の歴史が証明している。

⑦いのちとは、何か
1)自分の意志を持っている。
2)始まり(誕生)と終わり(死)がある。
3)子孫を産む
結論 いのちは、がっちり規則的なものと不規則なランダムの中庸である。

⑧白熊は、もともと暖かいところに住んでいた。そこが寒くなり 自身を変えて対応した。すなわち中空の毛(中に空気が入り保温性が高い) 皮下脂肪が厚くなった。ここでの教訓は、周りを変えようとしないで自分を変える。(七つの習慣のインサイドアウト)

⑨実際に中庸を実現するためには、相手の気持ちに寄り添うことからはじめなさい。マザーテレサは、死にかけている人の延命は、医者でないのでできない。でも一つできることは、あなたを見放さないこと これが寄り添うである。相手と対峙していては、妥協の産物しか生まれないが お互いが相手を認め 寄り添うとWIN-WINな着地点が産まれる。→今の政治家に聞かせたい!!

⑩植物は、クロロフィルでCO2をO2に光合成で変える。クロロフィルの分子構造を少しかえると動物のヘモグロビンになる。ヘモグロビンは、呼吸でO2をCO2に変える。これで自然界はバランスを取っている。科学者の仕事は、このようなバランスを伝えること。新幹線を作るのも科学者の仕事だが……!

⑪人間は、何故まばたきするか??それは大昔魚類だったから。目は濡れていないといけないから。人間は、受精から生まれるまでで過去の進化を全て体験する。何十億年かかった進化を30週で 不思議ですね!!

⑫人間は、サルから進化した。その発端は、アフリカでの地殻変動(大地震)です。この地震で大きな山ができ その山と山の間に乾燥地帯ができた。サルは木の上で生活するが木がなくなり 二本足で立ち上がった。その結果大きな頭を支えることができるようになり 脳が巨大化し考えることができるようになった。しかし二本足になったことで骨盤が小さくなり本来60週いる妊娠期間が30週の未熟児で産まれるようになった。だから人間だけが教育しないと一人前にならない。未熟な子供を育てるために共同体(家族)ができた。人は何故戦うか? 愛する共同体(家族)のために戦う。愛と憎しみは両極端であるが根っこは同じである。

⑬生き方=死に方 である。良い生き方をすれば良い死に方ができる。日常生活の延長として死を迎えるのが理想である。朝ごはんを食べて ふと見たら眠るように亡くなっているのが理想であり 現実このような死を迎える人も多数いる。

⑭年を重ねると先が見えるようになり 優先順位が分かる。しかし先のアフリカの大地震が人間を生み出したように物事の良い悪いは無い。全てのことをそのように受け入れられるようになることが大事である。記憶が心を創っている。そして世界は、心が創っている。

⑮人生の最高の幸せは「あなたがいてよかった」と言ってもらえること

⑯愛するには、苦しみが伴う覚悟がいる。それを乗り越えていくとやすらかな愛となる。

⑰時間 過去は既に終わったのでない 未来はまだきてないのでない だから時間は存在しない。人間は心臓の鼓動で時間を感じている。だから時間を創るのが生きている証である。今起こっていることに良い悪いはない。今この瞬間の行動の連続で今起こっていることの評価も将来に決まる。→今をその瞬間 瞬間で使い切っていくという連鎖が時間を創りだしている。

⑱時間がみえないけど存在するように見えたり 聞こえたりしないものがたくさんある。佐治氏の好きな金子みすゞの詩

星とたんぽぽ

 青いお空のそこふかく、
 海の小石のそのように
 夜がくるまでしずんでる、
 昼のお星はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

 ちってすがれたたんぽぽの、
 かわらのすきに、だァまって、
 春のくるまでかくれてる、
 つよいその根はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

金子みすゞは、26歳の若さでこの世を去った童謡詩人。1903年(明治36年)山口県の仙崎にみすゞは生を受けた。その生涯に、500あまりの童謡詩をつくる。西條八十に認められながらも、夫に詩作を禁じられたり、不治の病を負った悲しみからか非業の死(自殺)を遂げている。みすゞの詩には、見えないもの、弱者へのやさしさがあふれている。
佐治氏は、昼間の星を見ることを薦めている。普通見えないが 天体望遠鏡で見れば青い空に見えるそうだ。この体験で見えないものでもあることを実感させている。

⑲動物の寿命は、心臓の鼓動が20億回すると尽きる。だから体重30gのネズミは、1秒に10回なので3年で寿命 鯨は50tで5秒に1回なので80年で寿命である。人間はこの計算では、50年で寿命であるが医療の進歩で延びている。このように生物によって時間は異なる。詳細は、ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書) 本川 達雄 参照 この本もなかなか面白い。

⑳人間は、新幹線 飛行機で時間を短縮してしまった。昔は、九州から東京に行くのに21Hかかった。この間に心の準備をした。飛行機なら2H 時間を短縮することで人間のストレスが増加している。目の前で人が死ぬ人を見ることが死生観を創る。そして次々に命をつないでいく。人間は、星のかけらである炭素でできている。だからみんなつながっている。挨拶は、お久しぶりですね!!

以上

以下茶話会での会話

①77歳の今まで元気な秘訣は、何にでも興味を持つこと でも歳相応に色々ある。ガンも二つある。それと受け入れて生きていくことが大事である。

②佐治氏の両親
1)父親 戦前日本には3台しかパイプオルガンがなかった。しかも全て東京 必ず焼け野原になるので学校休んででも聴きに行けといわれて聴きに言った。また木の樹液が流れる音も聴くように指導された。このようなリベラルアーツの教育を受けたことが多才な佐治氏の土台にある。この経験が佐治氏をパイプオルガンに駆り立てた。
2)母親 戦争末期 自害の練習をさせた。恥に生きるより死 一方父親は、何としても逃げろと指導した。

③大阪のある大学の学長が決まっていたとき 多摩川大学にパイプオルガンがあることを知った。そこでその礼拝堂の合鍵と自由に弾ける権利と 昼間の星を見る天文台を条件に学長を引き受けた。

④蚊は、何故苦痛を人間に与えて血を吸うか?苦痛を与えなければあんな量の血を吸われても蚊を殺さない。このような議論をすることが大切である。

⑤出逢いを偶然と考えるか必然と考えるかは自由である。しかしどちらと考えるかでその後の行動が変わる。もちろん必然と考えるとその意味を考える。佐治氏は、戦争中に機銃射撃を経験し目の前の人が無くなった。助かったのは、偶然か必然か 必然と考えると生かされた意味を考え 自分の使命に気づく。

⑥感想
仏教で大切な教えは、「中庸」と「無碍の一道」だそうです。「無碍の一道」とは、物事に良い悪いはなくすべて受け入れて生きることが大切との教えです。佐治氏の話は、この二つに帰着していてブッタが自らを修行し悟った着地点に数学的な考え方で帰着している点が科学も宗教も目指す所(宇宙の真理の解明 それにより人類の幸せ)は同じで経験則の宗教 数学的な考察による科学とアプローチが違うだけだなと感心しました。また偶然・必然では、物理学者のパスカルが「神がいるかいないか問われたときにいると考えると自分の行動を神が見ていると考えて正しく行動する。いないと考えると悪いことでも平気でする。ならば神は存在すると考えたほうが得である→パスカルの賭け」と言っているのと同じで一流の科学者は、アインシュタインを含めて神(必然)を信じている。二流の科学者は、見えるものだけ信じている。科学者として一流かどうかは、このあたりで分かるように感じた。
以上

Q「リベラルアーツ」とは、どんな教育ですか。
A.それは、「自由自在な生き方」を手に入れるための学問です。
リベラルアーツを端的に語れば、「文理にとらわれず広く知識を身につけながら、創造的な発想法を訓練する教育システム」となるでしょう。ただそれは、ひと言では語りきれない恩恵をもたらしてくれる学び方なのです。

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